体温と免疫

体温と免疫の関係性
体温と免疫には、とても密接な関係があります。

例えば、風邪をひいた時に熱が出ることは、皆さんご自分でも度々経験されておられると思います。この時、体の中ではどんなことが起きているのでしょうか?

体内に風邪の原因であるウイルスや細菌が侵入すると、白血球やマクロファージなどの免疫細胞が活発に働きます。
免疫細胞は、発熱の原因である発熱物質を作り、脳の視床下部へ情報を伝えます。
視床下部は、体に体温を上げる命令を出し、発熱が起こります。
ウイルスや細菌は比較的低温を好むため、発熱で増殖を抑え白血球の働きを高めるためです。

また、免疫活性食細胞のマクロファージは、37℃の体温で、ウイルスや細菌などの異物を食べる働きが活発になることが、研究によりわかっています。

普段から、体の代謝・免疫が活発な状態になる36.5℃~37.1℃の体温を維持することで、病気にかかりにくい体をつくることができるのです。

逆に、36.5℃からたった1℃、35.5℃に体温が下がるだけで、免疫力は37%下がると一説には言われています。
低体温であることは、免疫の機能を低下させ、風邪をひきやすくなったり、がんのような恐ろしい病気にかかりやすい体質をつくってしまうので、改善していくことが大切です。

また、まだ一般に広く知られてはいませんが、免疫と深く関わるのが、腸内環境です。

腸の周りには、体中の免疫細胞の実に60%~70%が集まっており、その働きは、腸管免疫と呼ばれています。
腸内の善玉菌は、それらの免疫細胞の働きをサポートしてくれているので、その働きが鈍ると、免疫細胞の働きにも大きく影響すると考えられています。

善玉菌が活発に働く温度は、37~40℃付近なので、腸の温度がそれ以下になると、善玉菌の働きが弱くなり、悪玉菌が活発になって、免疫がうまく働きにくくなってしまうことが起こります。

腸内環境を良くして、免疫を活性化するためにも、普段から白湯を飲むなどの方法で、体温(特に深部体温)を上げていくことが必要になります。
※腸内環境のことについては、詳しくは、コンテンツ「体温と腸内環境」でご説明しております。

監修: 女性専門温活整体マハナ 代表 鈴木理子